ものづくり補助金コロナ対策枠の注意点
前回に引き続きものづくり補助金の特別枠申請についてお知らせです。
「今年のもの補助はコロナ対策のための特別枠ができた。」という情報が広く知れ渡ってきましたが、それに関してどうも勘違いしている人が多いようです。
つまり、当初の「一般型」、「グローバル展開型」、「ビジネスモデル構築型」という申込み枠の他に「コロナ対策の特別枠」ができたと勘違いしている方が多いようです。
(グローバル展開型とビジネスモデル構築型の公募はまだ始まっていません。)
そうではなく、「一般型」であってもコロナによる影響が大きい事業については「特別枠」として審査をするという意味です。言い換えると、「一般型」がこれまで通りの「通常枠」とコロナ対策の「特別枠」に分かれたといってもよいでしょう。(以下参照)
<一般型>
? 通常枠
? 特別枠A(サプライチェーンの毀損への対応投資が総額の1/6以上)
? 特別枠B(非対面型ビジネスモデルへの転換投資が総額の1/6以上)
? 特別枠C(テレワーク環境の整備投資が総額の1/6以上)
上に示した特別枠A、BまたはCに申請すると、通常枠と同様の審査項目および加点項目で審査されるということです。
なにか特別枠で申請しさえすれば「採択されやすい」と思っている社長さんもいますが、そんな簡単な話ではないということです。
ただし、通常枠と特別枠とは別々に審査がされるようです。というのも予算がそれぞれ独立して計上されているためそのように推測できます。いったん特別枠で審査された事業計画が、仮に不採択となった場合は改めて通常枠として再審査されるみたいです。その場合には、特別枠で審査を受けたということでの加点があります。
ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金の3つの制度をあわせた予算規模は3600億円でした。このうちものづくり補助金に振り向けられるのは大体3000億円弱ではないかと言われています。
そして特別枠というのはこの3000億円弱の中でまかなうのではなく、追加で700億円予算が組まれました。
追加の700億円の予算も、もの補助だけでなく、小規模持続化補助金とIT導入補助金を合わせたもので、そのうちもの補助特別枠向けには大体500億円程度が振り向けられるだろうということです。
もっとも、モノ補助の3000億円も、特別枠の500億円も、5月20日締め切り申請分ですべてつかうわけではありません。
今後行われる三次、四次、五次・・・の公募の時に充当されるだろうという観測が主流となっています。
著者
座間 正信 / 株式会社アイピーアトモス
企業の強み、市場の機会、アイデアに関する特許情報、市場における類似商品、今後の成長分野など幅広い視点から儲かる商品開発のアドバイス