重点顧客との取引を拡大する方法
法人向けビジネスの企業は大きく2つのタイプに分かれます。
1)商談単価が高く、クロスセル(注)で様々な関連商品を上乗せできる企業
2)商談単価が低く、クロスセル商材が少ない企業
注)メイン商品に加えて、他の商品を併せて購入してもらうこと。
2)の場合は、1社1社を深堀りするよりも、デジタルマーケティングなどをうまく活用し、効率的に多くの引き合いを獲得する「プル型営業体制」の構築が有効です。
なぜなら、商談単価が低いので、いわゆる20:80の法則(上位2割の顧客が、会社全体の売上の8割を占めるというパレートの法則)が当てはまらず、効率的に多くの顧客と取引しなければ、全社の売上を拡大できないためです。
一方、1)のタイプは、20:80の法則が当てはまります。この場合は1社1社をしっかり狙って、個社を深堀りしていく重点顧客戦略が有効です。
重点顧客とは、自社の売上・利益目標を達成するために重要となる顧客のことです。
重点顧客を戦略的に攻略する取り組みは、営業レベルでは意識していても、組織的に実施している企業はそれほど多くはありません。
重点顧客戦略の進め方は以下の通りです。
1.対象市場を絞り込む
2.対象市場の中で、優先的に攻略すべき重点顧客を抽出する
3.重点顧客攻略のPDCAを回す
特に3つめが重要です。
「情報なくして戦略なし」と言われますが、「売りながら調べ、調べながら売る」必要があります。
組織、キーマン、購買意思決定ルール、競合との取引状況、経営課題・業務課題などの情報を、競合他社よりも、正確に迅速につかまないと、攻略が進みません。
・情報を収集して課題の仮説を立て、
・自社商品による課題解決方法を提案し、
・事実を確認することで仮説のずれを修正し、
・提案の精度を高めていく。
このような重点顧客戦略の進め方について、前職の経験と実際の支援実績に基づき、セミナーで解説いたします。
「限られた営業リソースでもターゲット顧客との関係を深堀りするための「重点顧客戦略」
https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/6596
「商談単価が高く、クロスセルで様々な関連商品を上乗せできる企業」の経営幹部や、
営業管理職、営業マンの皆さまに参考になる内容です。
ご都合が付けばぜひご参加ください。
米澤 裕一 / 合同会社バリューアップ
経営コンサルタントとして独立後、1年目でものづくり補助金で90%の採択実績を残す。勝てる土俵で顧客提供価値を高め、補助金を活用した資金調達やボトルネックの改善によって、200社以上の利益改善に貢献。