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横田透の知恵の経営4

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横田透の知恵の経営 No.4

みなさん、こんちは。
今回は、「知的資産」の活かし方のポイントになる、「ストーリー」についてお話をします。

 

前回、『部分的には不合理でも、全体でみると合理的、これが本当に賢い会社の資産の使い方です。「損して得取れ」でしょうか?」』というお話をしたと思います。
そして、これが、「知的資産をストーリーとして活かす」ということでしたね。

 

ここで、この部分的に不合理な部分、これを「キラーパス」といいます。
言い換えると、「外部からは見えない、利益を生み出す肝」のことです。

 

今回は、この「キラーパス」とストーリーの関係についてお話をしたいと思います。

 

みなさんも、他社の良いところをまねしようしますよね。
ところが、みなさんがまねをしようとすればするほど、相手の企業との差が開いてしまうという現象がおこります

 

仕事の話ではなく、ファッションにたとえてみましょう。
ファッション雑誌等を見て、自分もそうなりたいと思い、同じような髪型、メイク、服装をするのですが、どうも、ピンとこない、こんな経験、または、そのような人を見たことがないでしょうか?
本人は、ものすごく研究熱心で、ものすごく知識がある。それにも関わらず、全体としてみるとアンバランスになっている。
その理由は、部分と全体の絶妙なバランスを欠いているからです。
まさに、ファッションの「肝」を欠いているからです。

 

ビジネスも一緒です。
大抵、良い企業の個別の構成要素のみをまねしようとする。
(本来、個別の構成要素は、キラーパスによって結びついているにも関わらず…。)
そうすると、個々の構成要素の相乗効果が生まれず、かえって、構成要素が過剰になって、本来、その企業が持っていた良い部分までも壊してしまい、その結果、戦略としての一貫性を欠き、パフォーマンスの低下を招いてしまいます。
つまり、皮肉なことに、まねしようと思えば思うほど、良い企業との差がますます開いていってしまうんですね。

 

この理由は、もうお分かりですよね。
まねしようと思った企業の「キラーパス」(=外部からは見えない、利益を生み出す肝)が分からないにも関わらず、見えている部分だけをまねしようとしたからですね。

 

そのため、一番大切なのは、自社の明確なストーリーです。

 

しかも、すべての部分を合理的に割り切ったストーリーではなく、全体ストーリーを考えた上で、部分的には、“ゆずれないこだわり”を入れ込んだ「部分的不合理」がある“面白いストーリー”です。
「部分的不合理」、これは、その企業独自の技術・ノウハウ、それを生み出す努力・工夫、まさに「知的資産」ですね。

 

「知的資産」の賢い活かし方こそが、他社からまねされることがない、“面白いストーリー”を作っていくのです。
もし、まねされたとしても、今までお話をしてきたように、まねをした方がどんどん自滅していってくれるので、何ら心配する必要はありません。

 

ぜひ、みなさんも、知恵を凝らし、あえて部分的不合理を行い、“面白いストーリー”を創っていきましょう。

 

ここまで、みなさんの会社の宝である「知的資産」の特徴について見てきました。
次回からは、経営者ですら見落としてしまう、自社の「知的資産」の見つけ方についてのお話をしたいと思います。

 

横田 透 / つくば未来経営コンサルティング事務所

中小企業での現場経験がある中小企業診断士です!
「無形の強み」を見える化し、活用した経営支援を得意とします!

 

【お問い合わせ】
つくば未来経営コンサルティング事務所
代表 中小企業診断士 横田 透  
連絡先:090−4078−8137
メール:sppn8xp9@rice.ocn.ne.jp
ホームページ: http://www.miraitsukuri.com
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