自社の強みが活きる分野を探す

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特許情報を活用で今まで思いもつかなかった分野を抽出できる

 

前回のブログで「自社の強みを客観的に見る」ということについて述べましたが、強みを把握することは今後の事業成長に活かすためです。

 

一般的に、事業成長を図るためには「得意な技術で他分野に参入する」、または「得意な分野で新技術/新製品開発を行う」のどちらかです。

 

自社が今いる市場が成熟している場合に「自社が得意な分野」にとどまっても発展性がありません。
その場合には新たな分野に出ていかないと企業の成長も望めないのです。
しかし、新たな分野であれば何でもいいというわけではありません。

 

よく言われるのが、成功するためには「にじみ出し」が良いと言われます。
既存の分野に近い分野に「にじみ出す」のです。それが最も成功確率が高く、労力も小さいのです。

 

しかし、どの分野に「にじみ」出せばいいのかわからない人がほとんどです。
そもそも、自社が今いる事業分野のポジションすらわからない人も多いでしょう。

 

ここで特許情報を用いることで、自社が今いる分野やその分野に近い分野がわかります。
特許情報は技術分野ごとに整然と分類されているので、うまく活用することでポジションが分かるのです。

 

わかりやすい事例として、お茶の焙乾機という装置があります。コーヒーの焙煎機のお茶版といえばわかりやすいでしょう。
この焙乾機をお茶の業界以外に売りたいという中小企業がありました。

 

では、お茶の焙乾機に類似する分野をどのように見つければいいでしょうか。やり方の詳細は省きますが、お茶の焙乾機に付された特許分類記号から類似する分野を引き出すことができます。その結果、「非アルコール性飲料」、「コーヒー」、「食品の栄養改善」、「漢方薬等」、「構造未知の医薬品製剤」、「代謝系疾患の治療薬」など様々な分野に類似性があることがわかりました。

 

お茶の焙乾機はお茶にかかわるために、「非アルコール性飲料」、「コーヒー」、「食品の栄養改善」などと類似していることはなんとなくわかります。

 

しかし、「漢方薬等」や「構造未知の医薬品製剤」、「代謝系疾患の治療薬」などの薬にも関わりがあることは特許情報から引き出さない限り出てこないでしょう。

 

このように、特許情報を活用することにより今まで思いもつかなかった分野を抽出することが可能となるのです。

 

 

著者

座間

座間 正信 / 株式会社アイピーアトモス
企業の強み、市場の機会、アイデアに関する特許情報、市場における類似商品、今後の成長分野など幅広い視点から儲かる商品開発のアドバイス

 

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