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SMGレポート2507−8「サービサーの変貌−解題」

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SMGレポート2508

「サービサーの変貌−解題」

1.サービサーへの売却債権総額279兆円/サービサーによる債権回収総額31兆円の意味
これは、仮に金融機関が貸し出した額が9億円だとすれば、そのうち8億円が焦げ付き、返って来たのはたった1億円(9分の1)に過ぎなかった=つまり、債務者からすれば、9億円借りて8億円がチャラ=事実上の債務免除=になった訳であり当初の債権者である金融機関は、サービサーに債権を売却した時点=オフバランス化=で責任が消滅、買取業者のサービサーも、よほど阿漕なサヤトリでもしない限り、正当な債権回収として認められる−という、まるで手品のような話なのです。                      
因みに、法施行時のサービサー数は百余社で、今も余り変わりはないものの、以下でも触れる要因から当局が元々予定していた役割からは様相が一変するくらいの衣替えを図る処も出てきているのが現状です。

 

2.バルクセールの今とサービサーのポジション
ここでいう「バルクセール」は、銀行が抱えている不良債権(回収可能性が非常に低い、いわゆる「ポンカス債権」)と比較的回収可能性の高い債権を取り混ぜて売る「抱き合わせセール」を指しますが、りそな国有化に代表される金融危機の頃から、この仕掛けは盛んに使われました。

 

特に、不動産担保融資等で焦げ付いた額面1億の債権が、バルクセールでは1万円であるとか、それ以下の価額で買い取られるケースも少なくなかったと云われています。

 

返済の交渉相手がいつの間にか銀行からサービサーに移ったという通知が届いた借り手(企業)側は、相変わらず1億の借金が残っていると思い込んでいるため、延滞利息(14.6%/年)が待ったなしと云われると、返済に汲々とならざるを得ません。

 

が、実態は、1万円の仕入れ値の債権に過ぎないので、借り手がその事実を知ってさえいれば、5万でも10万でも話はつけられる筈でしたが、勿論そうはなりませんでした。

 

1億の債務が十分の一(1千万)で片が付く−といわれれば、債務者は何とかそれを工面しようとします。
そうして得たサヤ(この場合は999万)が、当時のサービサーの粗利として計上されたのです。
所謂典型的な「濡れ手で粟」の商売ですが、これが行き過ぎだとして当局から実態報告を求められ、厳しい指導と制限を課される結果を招きました。

 

その後、金融再編の一巡や円滑化法の導入等もあり、バルクに出される不良債権自体が激減、需給バランスが崩れるとともに債権の仕入れ価格も吊り上り、うまみの少ない商売になってきた-というのがサービサーを取り巻く現況です。

 

そのような背景もあり、現在では逆に債務者から依頼を受け、銀行の有する債権をできる限り現在の市場価値に近い価額で買い取る交渉を引き受けよう、という姿勢もみられるようになっています。

 

3.MBOの意味とサービサー関与の仕組み
この場合は、Management Buy-Outの略。乗っ取りや外部からの企業買収(M&Aなど)に対抗する為、現経営陣が自ら会社の株を買い取ってオーナーとなるケースを指す場合に良く使われます。

 

邦語では、「経営陣による買取」と訳されています。
これに対し、従業員か゛株買取の受け皿になることもあり、その際はEBO(Employee Buy-Out)と称されています。
乗っ取り等では、株主に対し有利な買取価格が呈示されることが多く、MBO側も相当な資金調達を必要としますが、そうしたときに、資金提供者として現経営陣側のサポーター役を果たそうという動きが一部のサービサーに出始めています。因みに、経営管理用語として良く混同されるMBOは、Management By Objectives=目標管理=の略です。

 

※「本テーマ 解題」レポートを別途用意しています。
ご希望の向きは、その旨お知らせください。

 

 

「サービサーの変貌−解題」

著者/

夏目 雅志  / 三友企業サービスグループ

常に決断を迫られる経営者。
私達は常に経営者の傍らでその背を支え続けます。

 

 


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